noki’s diary

タルパと私のログ

タルパが広まることに対する忌避感と今後について

こんにちは、ノキです。


私はタルパーですが、タルパという概念や技法が広く一般人に広まることについて長年忌避感を抱いて来ました。

身も蓋もない言い方をしますが「見えない存在を意図的に作り出しておしゃべりしている」なんて趣味(?)は、大手を振って世間に発表できるものでは無いという考えだったからです。

 

この考えにあなたは反発を覚えますか?私はこのような「世間に向けて発信された時にどんな反応が来るか」を予測する視点はすごく重要だと考えていて、タルパーに限らずオカルトや神秘行に手を出す人がこの視点を失うと、社会との正しい距離感やバランスが保てなくなるのでよろしくないと思っているのです。


世間と違う意見を持つことはおかしいことではありませんし、こそこそする必要も全くありません。自分の価値観と世間一般的な価値観はどちらが正しいということはなく、そこに優劣や貴賤はない物だと思います。


だからこそ価値観の差異があることを認め、さまざまな価値観と適切な距離をとりながらバランスをとることはとても大切だと思っています。 めっちゃむずいけど。


それでは、なぜ優劣や貴賤がないとわかっていながらも、私はタルパという概念や技法を広めたくないのか。


それは、タルパーはマイノリティーであり、例え誰にも迷惑をかけていなくとも目立てば多数派から好奇の目に晒される確率が高く、どれほど説明を試みたところで確実に解り合えない層がいることが明白だからです。


明白という強い言い切りを使用することに違和感を覚える方もいるかも知れません。

ですが、誰もが他人の価値観を許容できる社会ならば、そもそもいじめや戦争は発生しないと思うんですよね。そして、多数決では少数派は切り捨てられる弱者です。

 

例えのスケールが大きくなってしまったので身近な事例をあげますが、学生時代に、あなたが見えない友達を作って会話していると噂が広がったとして、それをクラスや学年の全員が揶揄せず批判せず気味悪がらずに受け入れてくれるのか想像してみるとわかりやすいかもしれません。

どのような結果になるにしても、そこに至るまでの心理的負担が大きいであろうことは想像に難くないですね。

 

「私はタルパを広めるわ!」という方が過去に居りましたが、あなたが大丈夫でも皆が奇異に思われて耐えられる訳ではないのよ、とその時の私は思いました。

実際にツイッターではタルパに関する情報がタルパ界隈以外のコミュニティーに拡散し、野次馬が増える兆候があればアカウントに鍵をかけて外部から見られないように自衛する方も多勢います。

なのでもし我々タルパーが目立たぬことで無駄な軋轢を避けられるのであればそれに越したことはない、という考えを私は持っていました。

 

ところが昨今のインターネットはますます発達・大衆化し、今では情報発信の最先端を担っていた新聞やテレビなどのマスメディアと同じような事を一般市民が行う時代になってきました。

もはや、我々は忍者のように忍び続けることは困難なのだと思います。何故なら、調べれば誰でも情報が手に入るインターネットを、幼子から老人まで誰でも使うようになってきたからです。

 

使う人がある程度絞られていた時代から、誰もが使う時代へ。お金をかけないと機器や環境が手に入らず、設置するにも知識が必要だった時代から、安くより便利で簡単にインターネットで繋がれる時代に変わったのです。

 

インターネットが身近になることで、ネットリテラシーにも変化が現れました。2ちゃんねる(5チャンネル)はアングラな立ち位置から誰もが名前だけは聞いたことのある掲示板へと変化しましたし、ネット全般で顔出しがNGだった時代から顔を載せ、本名を使ってSNSで繋がる時代になりました。

また、ニコニコ生放送主やYoutuber、そして遂にはVTuberなどバーチャルの肉体を使った仮想生命体とも言えるコンテンツも出現し、ドラマやアニメーションのようにただ観るだけの一方的な存在ではなく、会話を交わせてコミュニケーションが取れる存在が増え、情報の速度と密度が増えました。

 

この時代の変化に対して、私はいつまでも貝のように蹲っているわけにはいかないと保守的な考えを改めることにしました。情報に扉は建てられず、どうあがいても拡散されるときは拡散するし、晒されるし、新規も大量に流入すると悟ったからです。

 

同時に、「現実の自分ではない誰かを演じる」VTuberや似たようなサービスの乱立に対して、少し期待を寄せています。VTuberが身近な存在になればなるほど、タルパを持つ人々の立場に理解を示しやすくなったり、態度が軟化するのではないかと思うのです。

 

であれば、積極的に広める事はしないまでも、そこそこの拡散力を持って、そこそこのクオリティの情報を、そこそこの範囲に開示することで時代の波に乗り、タルパー同士の認識を擦り合わせ、情報をアップデートし、健全なタルパ界隈の構築に貢献できればと思い、今日もブログを綴る次第です。

まあ、そこそこの情報にすらなっていない可能性もありますが、発信しないことには始まらないのでその辺は大目に見てほしいですね・・・。

 

おしまい